海外で生活や旅行をするうえで欠かせないのが「スマホの通信環境」です。
この記事では、ワーキングホリデーや短期の海外旅行を予定している方に向けて、海外SIMの契約方法と、他の選択肢であるeSIM・ポケットWi-Fi・日本の通信会社のローミングまで、通信手段を網羅的に紹介します。
海外で使える通信手段は4つ
- 海外用SIMカード
- eSIM(スマホ内蔵型のSIM)
- ポケットWi-Fi
- 日本の通信会社の海外ローミング
それぞれに向いているシーンが異なります。以下で詳しく説明します。
海外SIMカードとは?
SIMカードは、スマートフォンで通話やデータ通信を行うための小さなチップです。
日本で使っているSIMカードとは異なり、現地の通信会社が提供するSIMカードを使えば、海外でも自分のスマホでインターネットや通話が可能になります。
海外SIMを使うメリットと注意点
メリット
- 日本のローミングよりも通信料金が安い
- 現地ネットワークで通信速度が安定している
- プリペイド式が多く、使いすぎを防げる
注意点
- SIMフリーのスマートフォンが必要
- 現地での設定や言語に対応する必要がある場合も
滞在スタイル別|最適な通信手段の選び方
ワーキングホリデーで使う場合
長期滞在となるワーキングホリデーでは、現地SIMの契約がおすすめです。
おすすめの方法
- 現地の通信ショップや空港でSIMカードを購入
パスポートがあればその場で契約可能。長期向けの月額プランも選べる。 - まずプリペイドSIMを試し、良ければ月額プランへ移行
数日~1週間で様子を見て、快適な通信会社に切り替えるのが安心。 - 出発前にeSIMを用意しておく
渡航直後の移動中でも通信が使えるので、最初の不安が減らせる。
短期の海外旅行で使う場合
旅行が数日〜2週間程度なら、事前にSIMまたはeSIMを用意するのがスムーズです。
おすすめの方法
- 日本で物理SIMを購入(Amazon・空港など)
日本語の説明がついていて初心者向け。設定も簡単。 - eSIMをアプリで契約し、出発前に設定しておく
SIMの抜き差し不要。AiraloやUbigiなどが代表的。 - ポケットWi-Fiやローミングと比較検討
条件に合えば他の手段も便利です。以下で詳しく紹介します。
SIM契約に必要な準備
- SIMフリーのスマートフォンを用意(キャリアによってはSIMロックがかかっていることも)
- SIMのサイズを確認(多くはnanoSIM)
- パスポート(現地契約時に必要)
- 翻訳アプリをダウンロード(現地語対応に不安がある場合)
eSIMの特徴
eSIMとは、物理カードを差し替えなくても、スマホに直接データを書き込む形で契約できる「内蔵型のSIM」です。
メリット
- 差し替えが不要。QRコードを読み込むだけで設定可能
- 即時契約できる(数分で開通)
- 日本出発前に準備できる
注意点
- 対応機種が限られている(iPhone XR以降など)
- 通信量と価格は物理SIMよりやや高めなことも
ポケットWi-Fiのメリット・デメリット
メリット
- 複数台のデバイスを同時に接続可能(スマホ+PCなど)
- SIMフリーでない端末でも使える
- 日本語サポートがある会社が多い
デメリット
- 空港での受け取り・返却が手間
- ルーター本体・充電器など一式がやや重く、持ち歩きが面倒
- モバイルバッテリーが必要(バッテリーの持ちが短い)
日本の通信会社の海外ローミングを使うという選択肢
日本のキャリア(docomo、au、SoftBank、楽天モバイルなど)のSIMをそのまま使って、海外でも通信できるローミングサービスもあります。
メリット
- 設定不要ですぐ使える
- 自分の電話番号をそのまま使える(LINEやSMS認証に便利)
- 日本語でのサポートが受けられる
デメリット
- 通信料金が高め(1日980円~数千円になることも)
- 通信容量に制限あり(1日1GBまでなど)
- 長期滞在には割高で不向き
主なキャリアのローミングプラン例
キャリア | プラン名・料金例 | 特徴 |
---|---|---|
docomo | パケットパック海外オプション:980円/24時間 | 自動適用、使わなければ課金なし |
au | 世界データ定額:490円〜/24時間 | アプリから開始・停止が可能 |
SoftBank | アメリカ放題/海外パケットし放題 | 対象国限定の使い放題プランあり |
楽天モバイル | 海外ローミング:月2GBまで無料 | 超過後は128kbpsに制限 |
※プランは時期や契約内容によって異なります。必ず公式サイトで確認してください。
通信手段の比較表
項目 | 現地SIMカード | eSIM | ポケットWi-Fi | 日本のローミング |
---|---|---|---|---|
対応スマホ | SIMフリー端末 | eSIM対応端末 | すべての端末 | 日本のSIM契約済端末 |
複数台で使用 | × | × | ○(複数同時接続可) | × |
設定の簡単さ | △(差し替えと設定あり) | ○(QR読み込み) | ◎(電源ONでOK) | ◎(設定不要) |
手荷物の増加 | なし | なし | あり(ルーター+充電器) | なし |
コストパフォーマンス | ◎(現地価格) | ○(やや割高) | △(1日数百円〜) | △(短期なら便利) |
サポートの言語 | 現地語が中心 | 日本語対応もあり | 日本語対応あり | 日本語対応 |
まとめ
海外でスマホを使うには、滞在目的・期間・スマホの仕様に応じて、最適な通信手段を選ぶことが大切です。
- ワーキングホリデーなら:現地SIM+必要に応じてeSIMで補完
- 短期旅行なら:事前購入のSIMやeSIMが手軽で安心
- ポケットWi-Fiは:複数人で使うときや、SIMロック解除できない場合に便利
- ローミングは:数日の渡航や設定が不安な方におすすめ(ただしコスパに注意)
どの方法にもメリットとデメリットがあります。出発前にしっかり調べて、自分に合った方法で快適な海外生活・旅行を楽しんでください。
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