ビジネス英語の通訳をやってみた話

日本文化
この記事を書いた人
ふみ

横浜在住の30代前半会社員。

3回の短期留学(カナダ、ハワイ、ミクロネシア)とワーホリ(ニュージーランド)を経て、2023年にTOEIC920点取得。

趣味は英語学習、海外文化を探索すること、読書、ものをつくること、YouTube、Netflix、猫。

このブログでは、英語学習の過程や、海外文化、海外での体験などをシェアしています!

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こんにちは、ふみです!

過去の記事「TOEIC900点台の英語力ってどんな感じ?できること・できないこと」で、私は「翻訳はまだ苦手」と書きました。

でも先日、なんと仕事でリアルタイムの英語通訳を担当することに……!

通訳経験ほぼゼロの私にとってはかなりのチャレンジでしたが、その時の流れや、感じた難しさ、反省点などを正直に書いてみたいと思います。

「英語が話せる=翻訳できる」ではない理由

まず最初に強調したいのは、

英語が話せることと、翻訳や通訳ができることは別物

ということです。

英会話に慣れていても、翻訳・通訳にはまったく別のスキルが必要だと痛感しました。以下はその一部です。

翻訳・通訳に求められるスキルとは?

スキル内容
文脈の理解力話し手の意図を汲み取って、状況に合わせて適切に訳す力
瞬発力話された内容をリアルタイムで処理し、すぐに言い換える能力
専門用語の知識業界やビジネス特有の用語に精通している必要
要約力長い発言をコンパクトにまとめて、聞き手に伝わるように訳す力
冷静さと集中力プレッシャーの中で落ち着いて対応し続けるメンタル力

こうしたスキルは、単なる語学力以上に「経験」や「準備」がものを言います。


私にまわってきた“社内通訳”の役割

私は外資系企業で働いているわけではありませんが、社内に「英語ができる人」が少ないため、時々海外とのやりとりを任されることがあります。

今回のプロジェクトでは、ある新規事業の打ち合わせで、海外(ヨーロッパの国)の企業とオンライン会議を行うことに。

その場で私が日英の通訳を担当することになりました。

実際に通訳してみて、難しかったこと

以下は、実際に通訳をしてみて「これは難しかった!」と感じたことです。

オンライン会議ならではの難しさ

ビデオ会議は便利な反面、通信環境に左右されるストレスがつきものです。
途中で音声がぶつぶつ切れたり、遅延が起きたりすると、聞き取りが困難になり、訳すどころではなくなります。
さらに、誰かが話している最中に別の人がかぶせて話すと、通訳としてどちらを優先するべきか一瞬迷ってしまいます。
オフライン会議ではあまり起きない混線状態に、正直ヒヤヒヤしました。

相手の表情が見えにくい

通訳において、表情や仕草などの非言語的な情報はとても大事です。
ですがオンラインでは、画面越しで顔が暗かったり、カメラをオフにしている人もいたりして、感情のニュアンスが読み取りにくい。
微妙な判断がつかず、訳し方に悩む場面が何度もありました。

相手の意図をしっかり理解しないと誤訳につながる

通訳は、単語を直訳するのではなく、話し手の意図をくみ取って「意味ごと」伝える作業です。
たとえば「これはちょっと検討が必要ですね」と言われたとき、
それが「否定的なニュアンス」なのか「前向きな提案」なのかで、英語の訳し方もまったく変わってきます。
その意図を誤って伝えると、会議全体の方向性すらズレかねないというプレッシャーがありました。

センテンスが長いと、どこで区切って訳すか迷う

会議では、一息で長い段落のような話をする人もいます。
頭の中でいったん内容を整理して、簡潔に言い直して伝える力が求められました。
瞬間的な要約力がもっと必要だなと痛感しました。

ビジネス用語が分かりにくい

会議の中では、次々に専門用語や略語が飛び交います。
たとえば「KPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)」や「P&L(Profit and Loss statement=損益計算書)」など、
意味を理解していないと、そのままでは訳せないし、かといって時間をかけて調べる余裕もありません。
事前に業界用語を調べておくことの大切さを痛感しました。

聞き返されたときの原因が不明確

訳したあとに「Sorry?」と聞き返されたとき、
「え?今のは翻訳が悪かったの?それとも回線のせいで聞こえなかっただけ?」と、頭が真っ白になりました。
原因がわからないまま話が続くと、自信がぐらついてしまうこともあります。

話されている内容の把握が難しい

今回私はプロジェクトのメンバーではなく、通訳として途中から参加しました。
そのため、前提知識が少なく、「あれ、今何の話をしてるんだっけ…?」と会話についていけない瞬間が何度かありました。
たとえ英語が理解できても、文脈がつかめていないと適切に訳せないという難しさを感じました。

通訳の「始め」と「終わり」のタイミングが難しい

会議中、「ここから訳すべき」「ここで区切って話してもらうべき」といったタイミングの判断も難しかったです。
話し手が一気に話し続けると、どの段階で自分が訳すべきなのか迷ってしまうことがあります。
逆に、まだ訳している途中で次の発言が始まってしまうと、訳がかぶってしまって聞き手が混乱する可能性も。
 

役立ったこと・準備しておいて良かったこと

逆に、「これは準備しておいて良かった!」と思ったこともあります。

  • メモを事前に用意しておく
     用語や伝える内容を整理しておくことで安心感が生まれる
  • 資料を事前に読み込んでおく
     相手の話す内容をある程度予測できる
  • 同僚に「簡潔に話してね」と伝えておく
     複雑な日本語をそのまま訳すのは大変なので、協力してもらうことが大切
  • 相手の名前や立場を把握しておく
     誰が誰に話しているのかを把握することで混乱を防げる

次回に活かしたいこと

  • 字幕機能付きのビデオ通話アプリを使う
     ZoomやGoogle Meetなどにはリアルタイム字幕機能があるので、聞き逃しを減らせそう

まとめ:英語ができても、通訳は別のスキル。でも経験を積むほど伸びていきそう

会議が終わった後の正直な感想。

「たった1時間の通訳なのに、ものすごく疲れた……!」

今回、初めて仕事で通訳の役割を経験し、英語力だけではカバーしきれない部分の大切さを身をもって学びました。

通訳には、語学力のほかに、瞬時の判断力、整理力、メンタルの安定感などが求められます


でも逆に言えば、それらは経験を通じて磨いていけるスキルだと実感しました。

今後もこうした機会があれば、少しずつ経験を積んでいきたいと思います。

もし「英語ができるから通訳もできるでしょ?」と言われて戸惑った方がいたら、この記事が少しでも参考になればうれしいです。

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